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タイムカプセル

2010.06.20

レッスンに来られる生徒さんの中に、
「私、センスないんですけど、大丈夫でしょうか?」
という方が、たまにいらっしゃいます。

お花のアレンジメントは、
センスが無いより、あるほうが、いいものが作れるのは確かです。
それに、デザインの知識があったり、
色の組み合わせ方を知っていたり…。

でも、そういう方には、いつも、こう答えています。
「今日、着て来られた服は、
 ご自分で、こんな風にしようって、コーディネートされてるんですよね。
 拝見した限り、センスがないとは、思いませんよ。」って。

プリザーブドフラワー | タイムカプセル
▲旅行先での、ある風景


私は、〝センスが無い〟っていう方は、いないと思うのです。
それは、いろんなデザインに囲まれて暮らしているからです。

身近なものでは、食器の模様だったり、服だったり。
新聞に入っているチラシでさえ、
見やすいように、綺麗なように、その筋のデザイナーさんが、
色々考えてレイアウトしたものだし、
その広告に載っている写真でさえ、
カメラマンがライティングや構図を考えて、撮ったものです。

普段の生活の中では、
「デザイン」と認識されないかもしれないけど、
美しい形や色などに計画されたモノに取り囲まれていて、
そのエッセンスは、無意識の中に取り込まれ、
個人個人のセンスの源として、大いに活かされていると思います。


ただ、「モノを観察する目」「観察する深さ」の違いは、
感性の良し悪し、有る無しに大きく作用する、
条件の一つなんじゃないかとも、思っています。

だから、「ぼ~~」と何気なしに見るんじゃなくて、
「何がいいんだろう?」
「どんな風にやってみたら、こんな素敵に出来るんだろう?」
と、具体的に考えてみることは、とっても大切だと思うのです。

「感性を豊かに!」なんて、何かの標語みたいですが、
「感じる」というより、「考える」という行為のほうが、
感性を磨くには、大切なような気がします。

だから、「見る」→「考える」ということを癖付けて
1年も経てば、
素晴らしいセンスの自分に出会えると思いますよ!