生花にあってプリザーブドフラワーにないもの。それは実は「香り」です。
プリザーブドフラワーは生花を薬剤加工したものなので、残念ながらお花の優しい香りはしません。
プリザーブドフラワーは湿気や水分が苦手なので、水分を含んだ香り成分を与えると、プリザーブドフラワーの色が溶け出す恐れがあります。また、お花に直接香水を振り掛けると、プリザーブドフラワーの色が変色することがあります。
プリザーブドフラワーに香りを付けるには、アロマオイルを使用します。
アロマテラピーで用いられる植物成分純度100の%エッセンシャルオイルは、香りを持続させる事が難しいので、アロマオイルやポプリオイルをお使いください。
アロマオイルは、デパートや雑貨店、お手頃なものでは100円ショップでも売られています。
アロマオイルの成分は、オイルが印刷物に接触すると、印刷物のインクが分解されることがあるぐらい強力なものです。このアロマオイルをプリザーブドフラワーに直接振り掛けると、プリザーブドフラワー花材が変色する恐れがあります。
また、プリザーブドフラワーも油性塗料を塗布した塗装面に直接触れると、塗装が溶け出す事があるなど、アロマオイルとプリザーブドフラワーは互いに、化学反応を起す事があるので、香り付けにアロマオイルをご使用の場合は、十分ご注意ください。
プリザーブドフラワーにアロマオイルで香りを付けるには、コットンやテッシュなどにアロマオイルを少量含ませ、アレンジメントの花材の足元などに、プリザーブドフラワーに当たらないように忍ばせてください。
メーカーや種類にもよりますが、アロマオイルの香りの持続は1週間程度で、徐々に香りは弱くなります。
薄まった香りを強めるため香りを付け足す場合、同じ香りのものを使用されることをお勧めします。
エッセンシャルオイル(高品質精油)とは、「植物から抽出された揮発性の芳香性オイル」で、高品質精油のことを指しています。
純度100%のものだけがエッセンシャルオイル(精油)と呼ばれ、現在約250~300種類のエッセンシャルオイルがあります。
エッセンシャルオイルは、アロマテラピーでマッサージや芳香浴などに使用されています。
一方アロマオイルとは、精油をアルコールなどで薄め、化学的に混合・合成した合成香料のことで、香料用のオイルの総称として使われることが多いようです。アロマオイルに似たものに、ポプリオイルがあります。