よろこびの森をご覧いただき、ありがとうございます。
「お客様に気に入っていただけるアレンジメントとは、どんなデザインだろう」と考えながら、毎日、制作に取り組んでいます。
この度の新作では、今までと異なる方法でアレンジメントを制作しましたので、簡単にご説明したいと思います。
ご存知の通りプリザーブドフラワーは、加工の段階で、茎と花部分が切り取られます。そのため、アレンジメントの際には、花部分に針金をかけて茎を作り、花器などに挿していきます。
針金部分が見えるといけないので、花器の上部から高さをたくさん取らず、花器に入れたスポンジ(オアシスやサハラ)に挿していく方法が取られます。
そのため、お花が花器に張り付いたような平面的なアレンジメントが多く、生花のアレンジメントと比べて、ボリュームが少ない印象を受けます。
よろこびの森では、足元部分をあじさいで隠すなどして、できるだけ花器の上部から花部分まで高さがあるようにデザインしてきましたが、より高さの取れる新技法により、生花のフラワーアレンジメントで良いと言われるバランス高さに近いボリュームが取れるようになりました。
この度ご紹介する新作では、「お花を挿すベース部分を工夫し、花部分の高さを出す」という独自の技法を取り入れています。
下の写真は、従来の方法によるものと新技法を使ったアレンジメントを比較したものです。(写真加工技術により、比較写真を作っています)
新技法を使ったものは、花から花器まで十分な長さが取られ、より伸びやかな印象を受けると思います。なお、従来の方法によるものに比べて、1.2倍程度、アレンジメントが高くなっています。
プリザーブド加工された葉類は、色移りしやすいものが多いため、花と花の間に入れるには、種類が限られています。
また、花に比べて色のバリエーションが少なく、どちらかというと、暗めのものが多いので、薄い色の花の中に入れると、アレンジメントがくすんだ印象になりがちです。
よろこびの森では、できるだけプリザーブドフラワーのグリーンを使用してきましたが、グリーンのバリエーションが少ないため、作品に変化が出しにくく、もっと変化に富んだ方法がないかと考えてまいりました。
そこで、今回の新作では、質感の優れたフェイク(最近では、アーティフィシャルフラワー artificial:人工の と呼ぶこともあります)の葉を使って、動きのあるデザインのものをご紹介しています。
フェイクの葉は、色、形など表情豊かなバリエーションが多く、また、色移りする心配がないので、花と花の間に入れて、花同士の色移りを防ぐなどの役割を持たせることもできます。
とは言うものの、フェイクが入ったプリザーブドフラワーのアレンジメントはちょっと・・・、といお客様もいらっしゃると思いますので、当面は、フェイクのものを使用しないアレンジメントと、使用するものを明確に分けて、制作・販売したいと考えています。
新しく取り組むデザインも、皆様に気に入っていただけることを心より願っています。
平成20年6月吉日